美女たちからの暑中見舞い

2019年夏。
彼女たちのこの笑顔で、今年の暑い夏は吹き飛びました。


8/4〜8/7 東日本女子合宿!2019-08-08 10:42:46
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 歯をむき出し、まるで鬼のように凶暴な顔で殴り合い、蹴り合い、投げ合いをする。まあ、実際に見たことはないんですが、多分そうなんでしょう。
 で、そんな阿修羅の如き戦いをした後の笑顔は格別です。熱いサウナから出たあとの涼しげで爽やかな笑顔は、東京から遠く離れた私にも、心地よい清涼感を感じさせてくれます。

 それにしても、関西の女性が来ると、どうしてこうも騒がしくなるのでしょうか。「雰囲気的な」アクの強さ、個性の強さを発散させているというか、抑えきれないんですね、彼女たちは。
 関東の女性たちが、あっさり風味の「そうめんとか冷や麦」だとすると、関西のお姉さまたちは、お多福ソースべったりの、コテコテのお好み焼き。
 関東の女性たちがオードリー・ヘップバーン(のような無機質に近い美しさ)とすれば、関西の女性たちは、マレーネ・ディートリッヒやグレタ・ガルボ、ソフィア・ローレンのような、芯の強さに裏打ちされたクセのある、アクの強い美しさ。
 (ティファニーの)宝石なんかなくても自分の存在を示すことができる、というくらいの強烈な存在感を漂わせ、まさに、無声映画最後の名女優グロリア・スワンソン(「セリフなんか要らないわ。私たちには顔があったのよ」)の如し。
 あの明治の女子キャプテンでさえ、写真で見せるその満面の笑みには「いやはや、困った人たちですわ」「なんとかしてよ」という、トホホ感が漂っているではありませんか。


 彼女たち関西の魔女たちの「場を取るガッツ」は、朝鮮人・韓国人・中国人といった外国人との共存・共生の中で育まれたもので、そういう意味では関西に比べ歴史の浅い関東人には大いに学ぶべきものがあります。


 日本拳法においても、技術や体力以外に発揮される浪速女のコテコテパワー。
 関西の「鬼姫」と関東の「金太郎(みたいなおかっぱ頭の)娘」の戦い。

 金太郎は、当時学年も段位も鬼姫に比べて格下でありながら、素晴らしいパンチをぶち込んでいるし、組み打ちでも互角に戦っている。
 しかし、ここが鬼姫の鬼姫らしいと言いますか、口から火を吐くような彼女の「強烈な個性の力」によって、金太郎は自分の拳法ができない。
 なにしろ、この鬼姫は相手を組み打ちで倒し、押さえ面突きや胴突きで一本取った後に、更に、もう参ったと降参している相手の面を踏みつける(格好をする)くらい、徹底して相手を叩きのめす。
 これぞ宮本武蔵「五輪書」に言うところの「底を抜く」。
 武蔵は巌流島の戦いで、小次郎に一撃を浴びせながらも、倒れて動かなくなった小次郎に更に近づき、死んだフリをしていた小次郎から繰り出された攻撃をかわして、とどめを刺した。
 これくらい徹底しなければ、勝利は勝利にはならない。鬼と言われようが蛇と言われようが、徹底して勝利を確実なものにするこの気迫。これこそ、(不良)外国人と戦ってきた彼女たち関西人の「日本人の証明」なのです。
 「2018日本拳法全日本学生拳法選手権大会(女子団体) 準決勝戦 関西大学VS青山学院大学」
 https://www.youtube.com/watch?v=XSHFJWU5hNM


 それにしても、このブログに見る集合写真は、関西人と関東人の性質をよく捉えています。
 場が「明るくなる」とか「賑やかになる」のではなく、「騒々しい」。
 場の雰囲気を盛り上げるとか、というよりも、スーパー・ハリケーンがやってきたような雰囲気。
 関東のお嬢様たちが「おっとり・じっくり」自分のポーズを決めよう、自分の場を作ろうとしているあいだに、まさに「アッ」と言う間に場を席巻し、圧倒してしまう。
(技術とか体力以前に)、場そのものまで食い尽くそうという、まるで巨大鮫「ジョーズ」の如き、関西のお姉さま軍団。昆虫でいえば、可憐なミツバチではなく獰猛なスズメバチ、赤とんぼではなくオニヤンマ。
 コンピューター万能の世界とはいえ、その演算速度やメモリー容量といったパワー、反応の機敏さ(latency)というパフォーマンスは互角でも、そこにはハードウェアやソフトウェアでは解決できない、「なんじゃい、ワレ」「いてもうたるで」という関西人の持つ霊的パワーがあるようです。

関西の 女はいつでも でかい顔
関西の ゲストに食われる ホストかな
おや?ここは 大阪かと見まちがう 明治の道場
面の皮 お好み焼きの厚さかな
どこででも 場を取る浪速女のど根性



 関東人というのは本当に真面目で直線的です。
 足柄山で熊と相撲の稽古をした金太郎の如く、男相手にパンチや踏み込みの気迫を磨く明治や中央の女子。大学生らしく「実験と観察」によって、少ない人数と練習時間を乗り越えようとする立正や立教、青山。部員の数を増やすことで、場数を増やし、戦いの経験を積もうとする日大。
 古くからの道場や地域に根ざした日本拳法のない関東は、ドイツ(参謀本部)的なる知性と哲学、そして、関東人らしいオープンでストレートなアプローチによって鍛えよう、日本人としての存在感を高めようとするのでしょうか。



 しかし、個性的という点では、関東も負けてはいません。

 

場外乱闘編 東京名物 大学日本拳法のマネージャーたち


○ 都の西南のマネージャー軍団
 末は新聞記者かライター、はたまた本や雑誌の編集者か、というくらい、執筆・写真において、多彩な才能が集まったシンクタンク。「数でも圧倒」という点では、
グンタイアリか。https://gigazine.net/news/20190815-war-of-army-ants/

○ R大の超お気楽・極楽マネージャー部隊
 試合場では、三脚にのせたカメラを自動で回して、その脇で床にベタ座りしておしゃべりに夢中。選手が勝とうが負けようが、ゴーイング・マイウェイ。いつでも陽気で明るい。ネコパンチの構えも日本拳法の構えも区別がつかないが、食い気とおしゃべりの騒々しさでは三段クラス。化粧に金髪、更には整形疑惑もあるとか。

 ところが、ブログの文章を読む限りにおいては、かなりしっかりとしたことを(ごくたまにではありますが)書いているし、「場と間合いとタイミング」を押さえた、なかなかいい写真も何枚か、ものにしている。「岡目は八目の強みあり」と言いますから、選手たちを距離的にも心理的にも離れたところから見る存在というのは、組織の運営という観点から大切なのかもしれません。

○ (もう一つの)R大
 一人で頑張る上州気質のかかあ天下マネ。この方がキャプテンなのかと錯覚するほど、(見かけ上は)この大学のチームをリードしているよう。国定忠治の妾で「菊池徳」という肝の据わった女性がいたそうですが、その方を彷彿とさせてくれます。 「国定忠治」 高橋 敏  (岩波新書 新赤版 685)

○ 渋谷青山あたりでは、最も危険な女と(同級生から)呼ばれているらしい、サイコキネシス・マネ。妲己のお百(だっきのおひゃく)か。

* 妲己とは、紀元前11世紀ごろ、世にもまれなる美貌を武器に、中国殷王朝末期の帝辛に寵愛され、権力を使ったサイコキラーとして非道の限りを尽くした悪女と伝えられる人物。
 お百とは、その日本版。海音寺潮五郎(小説家:1901年-1977年)によると、彼女がなぜ妲己などという恐ろしい異名を取ったかといえば、「昨日までの生活から打って変わり、今日は武家の妻の行儀をたしなみ、まことに気高く、いみじきこと言うばかりなし」と、その変化があまりにも鮮やかであるのが化け物じみている、というところからの異名なのだそうです。


 関西のハリケーン娘たちを無邪気に受け入れる関東のお嬢様方。
 性格や感性、個性や持ち味にちがいはあれど、同じ日本人として、根底では結構、楽しくうまくやっているようで、面白いものです。

 

2019年8月18日

平栗雅人